8年前に創造されたその世界は、とても20分12話という枠に収まる規模ではなかったです。

勇者の章の最終回が完成した時、結城友奈の物語に一つ大きな区切りがつきました。

しかし、どうしても放送時間枠に入りきらず、断腸の思いでカットしたシーンが多々ありました。

そんな中でも出来る限りのことをして、お客様に楽しんで貰える作品を送り出せたと自負しています。

それでも尚、自分はシーンカットする前の完全版絵コンテを捨てる事が出来ず、ずっと手元に保管していました。

数年後。

結城友奈の新作の依頼を頂き、ずっと手元で眠っていた勇者の章最終回完全版を描く機会を得ることが出来ました。

しかも、乃木若葉、楠芽吹達を交え、勇者サーガ完結版としての構成で。感無量です。

この様なトリッキー且つ高難易度の作品構成に挑ませてくれた委員会の皆様、スタジオ五組様には感謝の言葉もありません。

何しろ、一作品内で三作品分の労力をかけようという構成です。

正気ではありません。

この構成を受け止めるのは愛情以外の何物でもないです。

結果、大満開の章として勇者達の歴史を描く事が出来ました。

有難う御座いました。

お客様においては楽しんで頂けていれば幸いです。

大満開の章は終わりましたが、それでも勇者達の世界は広がりを止めることを知りません。

皆様が彼女達を見守っていてくれる限り、世界は大きく広がり続けるでしょう。

彼女達の未来はまだ始まったばかりなのですから。